1億個の星を感じるプラネタリウム
大宮駅から徒歩5分の場所にプラネタリウムが楽しめる施設「さいたま市宇宙劇場」があるのをご存じですか。8Kデジタル映像で1億個の星を投影する最新型光学式プラネタリウムで、星の色や星雲、星団まで見ることができます。また、さいたま市大宮区出身の宇宙飛行士、若田光一さんが名誉館長を務めています。
宇宙劇場で上映されるプラネタリウム「星空の時間」では、解説員が、その日の夜に見ることができる星座や月の様子、その時期ならではの夜空や宇宙の話題を生解説してくれます。宇宙劇場の解説員は6名。個性あふれる生解説の違いも楽しめます。
夏は天の川が見やすい季節。天の川の楽しみ方をプラネタリウムでチェックしてから、実際の夜空を見上げると、より興味がわきそうです。
ペルセウス座流星群 今年は8年ぶりの好条件
この夏のおすすめは何と言っても「ペルセウス座流星群」。
「ペルセウス座流星群」は毎年夏に見ることができる流星群ですが、空の明るさなどの影響により、流星がもっとも多く見られる時間帯は毎年変わるそうです。今年は8月11日~13日がよく見えるタイミング。今回は月明かりの影響が少なく、より流星群が見やすいのだとか。特に8月12日の夜から翌13日の明け方にかけて流星の多い時間帯となり、8年ぶりに、とても良い条件で流星を見ることができるといいます。
同施設解説員の小田達功さんに、星空を見る際のポイントを聞きました。
「星を見るときに大事なのは明るさ環境です。月明かり、街の照明などがない方が星は見やすくなります。また、星の明るさに比べて、テレビ、スマートフォンやパソコンはとても明るいので注意が必要です。暗順応(あんじゅんのう)といって、目が夜空や星の暗さに慣れるまで5分以上は必要になります。星を見る時はスマートフォンを少し我慢して、夜空をゆっくり眺めてみましょう」
星空は山奥や自然の中に行かないと見えないイメージもありますが、実は市街地でも、公園や河原などに行くだけで星を見ることができるとか。大きな川沿いや公園など、街明かりが少なく、空が広く開けていれば、だいぶ見やすくなるそうです。
月や星について聞きたいことがあればぜひ聞きに来てください!
宇宙劇場スタッフはみんな星好きだそうです。
今回お話をうかがった同施設の木島由美子さんは、子どものころ、写真絵本でリボン座(オリオン座)を見たのがきっかけで星好きになったそうです。
オリオン座は特徴的な形で子どもにも見つけやすい星座。
「“リボンのかたち”とわかりやすく書かれていたので見つけやすく、保育園でお迎えを待つ間、ずっと星を眺めていました」。それ以来星が好きと教えてくれました。
宇宙劇場では毎月1回「星をみる会」を開催(8月は2回開催)。天気が良ければ、夜に、宇宙劇場の屋上で望遠鏡を使って天体観望をすることができます。
◆取材を終えて 宇宙劇場のみなさんの「星が好き」な気持ちをとても感じ、私も星空を眺めに行きたくなりました。流れ星を見つけると何とも言えない興奮と感動とうれしさに包まれます。宇宙、星、月、どれもロマンやワクワクがつまっています。まずはプラネタリウムで宇宙を感じに行きませんか。 取材日:2021年7月28日 小林聡美