【北本】キッシュ、ジュース、トマトカレー… 食を通してまちの魅力を発信!

地元農産物を生かしたメニュー

埼玉県の中東部にある北本市。市内には雑木林が点在しているほか、里山の風景が残る広大な「自然観察公園」などもあり、緑豊かなまちとして知られています。また畑が多く、トマトやキュウリ、ブルーベリー、プラムなど、さまざまな農産物にも恵まれています。

現在、北本市では、こうした緑と共にある暮らしの魅力を市民に伝え、まちへの愛着や定住意欲の向上につなげようと「&green(アンドグリーン)」をコンセプトにシティプロモーション事業(まちをPRする取り組み)を推進中。冊子の発行やイベントの開催など、いくつもの方法で発信を続けています。

この取り組みの一環で開設されたのが、北本市観光協会が運営するカフェ「&green CAFE」。隣の直売所「地場物産館 桜国屋」などから仕入れた農産物をカフェで使用し、そのおいしさを多くの人に知らせるのが狙いです。

2020 年 5 月にオープンした「& green CAFE」。店舗前のスペースにキッチンカーが出店することも

新たに加わったご当地グルメが好評

2021年2月には、ご当地B級グルメ「北本トマトカレー」がメニューに追加されました。北本トマトカレーの定義は「ライスをトマトで赤くすること」「ルーにトマトを使用すること」「トッピングにトマトを使用すること」の3点。これらを踏まえた上で、市内の飲食店がそれぞれに味を作り上げています。

「北本トマトカレー」780円(大盛り830円)

同観光協会の職員でカフェを担当する田島佳苗(たじま かなえ)さんは「当店のトマトカレーには、お酢に漬け込んだ豚肉を使っています。トマトの酸味・甘味とのバランスも良く、辛さ控えめでスパイシーです。お子さんでも食べやすく『おいしかった』の声をたくさんいただいていますね」と話します。トマトカレーを含めカフェのメニューは、すべてテイクアウトが可能です。

同店は2階が客席。1階はジュースやジャムなど、市内で生産された商品を扱うショップで、地域の情報を掲載したパンフレットもそろっています。

「これから、お土産用に商品の詰め合わせを作ったり、2階をワークショップのスペースとして市民の方に利用してもらえるようにしたり、いろいろ考えていきたいです」と田島さん。オープン2年目に向け、次の展開が期待されています。

取材日:2021年3月19日
矢崎真弓