【川口】古いモノたちを次の誰かにつなぐsenkiya ATONIMO

川口市北東部に店を構える「senkiya ATONIMO(センキヤ アトニモ)」。古道具、家具、食器などを買い取り、販売を行っています。

「そのままでは捨てられてしまうものを少しでも“レスキュー(買い取り)”し、次の誰かにつないでいくお店です」と話してくれた同店担当の草間翔太さんに、店の魅力を聞きました。

店内には、年代物から「実家にあった。懐かしい」と言われるものまでさまざまな古道具が並んでいます

買い取りは「お先にどうぞ」がATONIMOスタイル

買い取りの際、複数の買い取り業者に声をかけている場合は先に入ってもらうそう。骨董品や一般のリサイクル店で売れるものは最適な買い取り先を紹介することも多いといいます。

「欲しい人・使いたい人がいれば、その人に持っていってもらうのが一番。他に行き場がなく、うちがレスキューできるものは買い取らせてもらいます」。

こうした考え方は、建築建材のリサイクル店「ReBuilding Center JAPAN」(長野県諏訪市)にならってのものだとか。同店とは思いを共有し、協力関係にもあるそうです。

買い取り相談は、1点から家一軒まで幅広く対応するといいます。「空き家になってしまった実家を片付けたい」というケースや、「終活」の一環で声がかかることもあるとか。他県に足をのばすことも少なくなく、遠くは奈良県まで行ったことがあるそうです。

古道具たちの「第二の人生」、新しい用途でもらわれていくものも

同店で販売されているのは、築100年の古民家にあった建具や古道具から、最近のものまでさまざま。古道具はそのまま使われることもあれば、新しい用途で買われていくこともあるといいます。

「自分なりにアレンジしてインテリアに使いたいと買っていく人もいます。そんな使い方があるのか!とお客さんからアイデアをもらうことも少なくありません。古道具も第二の人生じゃないけど、新しい使い方でもらわれていくのはおもしろいです」という草間さん。

左:古材を組み合わせたアートパネル、引き戸のガラスの額縁など、アーティストや作家と組んでリメイクした商品も
右:上は糸巻き、観葉植物の台にする人も。下は草間さんオリジナルフォントの看板・表札

「宝探しみたいで楽しいと言われることがあります。来てもらったら楽しいなと思える場所にしたいですね。そのためには、僕ら自身がおもしろがることが大事だと思っています」という草間さん。

実は、同店で働く前は「もともと根暗ですぐ落ち込む性格だった」といいます。そんな自分を変えようと、行動したことから同店で働くきっかけを得たそうです。

草間さん。買い取り・販売の他、店のPOPやオリジナルフォントの看板製作、インスタライブなども行っています

「senkiyaに来て、“楽しむ”ことを学びました。人生に限りがあるからこそ、おもしろく生きようとポジティブになれた気がします。気持ちがひかれるなら、やってみた方が後悔しないぞと思うようになりました」という草間さん。

同店Instagramでは古道具の紹介も行っており、写真ではわかりにくいサイズ感や、道具の使い道アイデアなども含めた発信にも工夫を凝らしています。

同店はコンビニ跡地に作られた「セブンアート」内にあります。他にもカフェ、レコード店、木工作品の制作・販売・体験工房などが入居
【取材を終えて】
年末年始は、大掃除や片づけシーズン。身の回りを整理して、「手放すこと」や「新たに迎えること」を考えてみるいい時期です。実家に帰省したり、親族で集まって、家のこと、これからのことを話す機会もあるかもしれません。そんな時は、senkiya ATONIMOに相談してみてはいかがでしょうか。おもわぬ「おもしろい種」が見つかるかもしれませんね。

取材日:2022年12月12日
小林聡美