時間を自分でコントロールして、15分で夕飯づくり「時短料理」

仕事から帰宅し、子どもの相手をしつつ、空腹な子どものためにパパっと夕飯を作らなくてはいけない。そんな日々を過ごしていませんか?夕飯づくりを手際よく、素早くできるようになれば、悩みがひとつ解消できるのではないでしょうか。
「すまーときっちん」を主宰する「時短アドバイザー」の佐藤智実さんにお話しを伺いました。

時短アドバイザーの佐藤智実さん

佐藤さんは以前、フルタイムで働くワーキングマザーでした。
帰宅してすぐに夕飯を作り、子どもと寝る前の一番疲れている時間に、イヤイヤ次の日の下ごしらえをする日々。「気持ちに余裕がなく、やみくもに下ごしらえをしていたので、毎日約30分間、ひたすら作業をしていました」と佐藤さん。

そんな苦しい日々を過ごしているなかで、独自の時短テクニックが自然と身についていったそうです。

「環境」「時間」「習慣」「余裕」4つの土台、情報の「足し算」「引き算」

佐藤さんの考える、「時短」において大切な「4つの土台」(すまーときっちんホームページより)

環境
時短に必要な4つの土台のうち、最初に大切なのは「環境」だと佐藤さんはいいます。いつも使っているキッチンツールを、便利だからと出しっぱなしにしがちですが、そうすることで作業スペースが狭くなってしまいます。キッチンを整えることで、スピーディーに動けるようになります。不要なキッチンツールなどを思い切って手放すことが時短につながるそうです。

「孤独を感じていたキッチンが、安心して子どもに手伝いをさせられるのはもちろん、家族みんなの笑顔を育める幸せな場所へと変わった」という受講者も多いのだとか。

時間・③習慣・④余裕
週に1回、30分間下ごしらえをするだけで、1週間が楽になるとか。献立が100%決まっていなくても、冷蔵庫の中を見て15分で夕飯が作れるようになります。買い忘れをせず、頭も使わなくてよい仕組みを佐藤さんの講座で学べるそうです。

情報の足し算・引き算
不安だからといってキッチンツールをたくさんそろえたり、情報を詰め込むことを「足し算」の思考というそうです。思考や環境、習慣などにおいて、「引き算」をしてシンプルにすることで、自分も楽になるのだとか。

下ごしらえの一例

講座を始めたきっかけは友人のひとこと

二人の子どもの母親である佐藤さん。友人から「料理が苦手で、焼き魚しか作れない。子どもに何を作ってあげたら良いかわからない」という悩みを育児休暇中に聞きました。
その人は、やり方を知らないばかりに自分が料理ができないと思い込んでいて、なんてもったいないんだろうと切なくなったそうです。
数年後にご主人の転勤に伴い、自身の仕事を退職して、東京都から石川県に引っ越しました。

忙しいママたちと話をしていく中で、育児休暇中に会話をした友人と同じように、料理に悩んでいる人が多くいることが分かったそうです。
そこで、子連れでできる初心者向けの料理教室を自宅で始めました。しかし、ママたちの「時間がない」という悩みに触れるうちに、自身で培ってきたノウハウを活かして、時短アドバイザーとしても活動するように。

その後再度転勤に伴い、現在の埼玉県へ引っ越しました。
石川県では自宅で教室を開いていましたが、転居に伴い、全国の忙しい女性が受講できるように、動画配信とオンラインで講座を開いています。動画は、自分の好きなタイミングで何度も見られるので、子育て中のママに喜ばれているそうです。

現在は動画とオンラインによる継続サポートコースを受講できます。詳し くは問い合わせを

時短が身に付くことで、時間に追われるのではなく、自分で時間をコントロールできるよう になるそうです。 「子育てや仕事、家事で忙しい人にも、ホッとお茶を飲む時間を作ってほしい。頑張ってい る自分をぎゅっと抱きしめてほしい」という言葉が印象的でした。

◆取材を終えて

忙しい生活の中で、献立を考える・食材を買いに行く・作って食べるという工程はとても時 間がかかるものですよね。毎日 15 分でできたら気持ちにも時間にも余裕ができて良いと思 いました。時短の仕組みを習得すると“考えなくても体が勝手に動く”ようになるそうです。

取材日:2023年6月6日
水越初菜