2020年の総括と2021年に向けて
2020年を振り返ると、コロナに明けコロナに暮れる1年となりました。
今までの生活や経済活動が限界にきているのではと思わざるを得ない状況を、初めて経験した1年でもありました。 リーマンショック以来、第3のニューノーマル(新生活様式)とも呼ばれる劇的な転換点に立った私たち。一人一人が身近な問題として「持続可能な社会とはどういうものか?」「未来の子どもたちに何をのこせるだろうか?」を意識し、生き方や働き方についてしっかりと向き合う時期に来ているように思います。
・個人個人が危機管理意識を持つ必要性
・家族との向き合い方や働き方をもう一度見直す
・対面からデジタルコミュニケーションへ
・SDGs エスディージーズ(持続可能な開発目標)
・次世代の子供達へ伝えたい事
個人個人が危機管理意識を持つ必要性
コロナ感染症の世界的なパンデミック状況を日々のニュースで見ていると、ウイルスという目に見えない存在の怖さを改めて実感します。まして、持病のある人や高齢者にとっては、マスクをつけ各所で検温しアルコール消毒をしても、不安は消えません。
でも日々の生活は、生きていく上で続けていかなければなりません。推奨される対策を講じながら体力を維持し、安全で効果的なワクチンができるまで、「自分で自分を守る」「家族を守る」という危機管理意識が必要なのではと思います。
家族との向き合い方や働き方をもう一度見直す
コロナ感染症の拡大は、いつ自分が感染するかも分からない、家族にも感染させてしまうかもしれないというリスクが付きまといます。子どもたちも見えない不安の中でストレスをためていると思われます。
在宅ワークなどで、自宅で仕事をする機会が増えた今だからこそ、改めて家族との関係を見直す良い時期かもしれません。
最も身近で大切な関係である「家族」という存在だからこそ、どうしたら良い関係を続けられるのか、お互いに信頼しあい成長できるよう向き合う良い機会かもしれないと思います。
老親の介護や看取りの方法も、コロナの影響下では思うようにいきません。
介護や医療施設の逼迫(ひっぱく)が予想される状況で、対面で面会できず、窓越しに寂しそうに笑い顔をつくる老親を見ると胸が締めつけられます。もう一度、心穏やかに過ごしてもらう方法を考えてみたいと思っています。
対面からデジタルコミュニケーションへ
働き方も大きく変わりました。当編集部でも、対面での打ち合わせは減少し、ほぼオンラインでのミーティングです。この傾向は主流になっていくのではと思います。
しかし、対面で感じ取れる細やかなコミュニケーションが、オンラインでは伝わりづらい面もデメリットとしてあるように思います。
そこで重要なのは、いかにして信頼関係を作っていくかではないかと。お客さまとはもちろん、社内外の取引先やスタッフとの信頼関係をどう作っていくか、維持していくかが問われているように思います。
お互いの立場や環境を理解し合い、強固な信頼の上で各人が責任を持ち、一つ一つの仕事を協力して完成させていくことが重要ではないかと思います。そのためには、今まで以上に誤解のないよう伝え合う、適切な文章表現や会話術も必要だと痛感しています。
SDGsエスディージーズ(持続可能な開発目標)への取り組み
いや応なく時代が確実に変容していると実感する現在ですが、今後は、さまざまな場で「SDGs」という言葉を耳にするようになっていくでしょう。SDGsは国連サミットで採択された国際目標で、17の目標があり、それらは169のターゲットに細分化されています。当編集部ではSDGsの活動に共感し、できることから実践していきたいと考えています。
SDGs目標5:「ジェンダー平等を実現しよう」
少子高齢化の中で、女性の労働力は今後ますます必要とされると思いますが、どうしても女性は結婚、出産、介護など環境の変化に影響されやすく、意欲はあっても継続したキャリアが築けないことが多いと思います。
経済社会の変動に合わせた安全弁になりやすい女性の立場。私たちは、スキル重視のジョブ型に重点を置き、女性の長い一生を見据えたキャリア形成の方法を考えていきたいと思います。
SDGs目標8:「働きがいも経済成長も」
目標5に関連して、家庭と仕事の両立ができるよう働き方を調整し、スタッフたちの意見を率直に聞き、取り入れ、〝働きがい〟を感じられる環境を整えていきたいと考えています。
また、効率的に高品質な仕事をこなせるよう、スキルアップのためのセミナーや勉強会を開催するなど、スタッフ教育の充実に努めていきます。
SDGs目標15:陸の豊かさも守ろう
埼玉にはまだまだ美しい自然が残っています。野鳥が飛び交う森林や美しい田園風景があり、そこにはたくさんの小動物の生態系が残されています。
私たちは、コピー用紙等の紙の削減で資源の無駄を省いたり、エコバックの徹底、環境保護を行うNPO法人・社団法人への寄付や情報発信などの協力を実施していきたいと思っています。
※パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsの目標達成には、国際的な協力が必要とされており、大きな枠組みと後発途上国への資金援助などが求められています。私たちには、あまりに大きすぎるグローバルな視点での目標です。しかし、一滴の水が少しずつ集まって大海に達するように、共感する全ての人々や企業、団体、各国の協力があればこその目標でもあります。
埼玉県にもSDGs賛同企業・団体等が入会する「埼玉県SDGs官民連携プラットフォーム」が発足し、今年10月23日、「埼玉版SDGs推進宣言」を発信。初めてのシンポジウムが開かれました。埼玉県でも最初の一滴が水面に波紋を広げ始めました。私たち編集部も、SDGsに賛同されプラットフォームに登録された企業、団体、自治体の皆さまたちと共に、小さな一歩を踏み出せればと思います。
次世代の子どもたちへ伝えたいこと
10年後、子どもたちが大きく成長したころ、私たち祖父母や親世代の実践が評価されます。
「コロナ感染症という見えない脅威や地震、津波など多くの災害があっても、みんなで頑張って乗り越えてきましたね」と思ってもらえたらいいなと。
人間が宇宙へ旅立つ時代になっても、足元をしっかり見つめ、豊かな自然と一人一人の人権が守られるような本当に心豊かな社会であってほしい。
だから、子どもたちには、目の前の小さな事にばかり気を取られないで、たくさんの経験と広い視野を持ってほしいと思います。
そのためには、どんな時も「あきらめない」こと! 興味を持ったことを学び続ける、時には自分をいたわりながら、チャレンジし続ける。そういう生き抜く力を持ってほしいと思います。
新しい時代が幕を開ける2021年が、皆さまにとって幸い多い1年となりますように!
彩ニュース代表 小原恵利子