【川口】見て、作って、撮影してみよう! 映像おもちゃの工作ワークショップ

本物の機材を使ってリアルな映像世界を体験してみよう

川口市に、映像の仕事を体験しながら学べる施設があります。
その名は「彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアム」。
映像の歴史やしくみ、映像や映画の作り方を体験しながら学ぶことができる博物館です。
本物の機材を使って、カメラマンのように撮影したり、照明や編集の仕事体験もできます。効果的なアングルは?カメラワークは?どんな順に編集したらいいの?といった点も学べるので、子どもだけでなく大人も楽しめます。
同ミュージアム広報の千賀玲奈さんは、「見て、触って、やってみて、映像世界の入り口を体験できるのが映像ミュージアムです」と紹介してくれました。

ミュージアム入り口のトンネルをぬけて映像世界の体験へ

さらにミュージアム内には、映画のゴジラシリーズで使われた設定資料、黒澤明監督が描いた絵コンテ、最近話題になったある映画で使われた衣装など、こんな貴重なものが!と驚くような展示がたくさんあります。

小さな子どもも参加できる、映像おもちゃの工作ワークショップ

映像ミュージアムでは、映像おもちゃを工作することができる「わくわくワークショップ」を毎週末に開催しています。ワークショップは全部で11種類。鏡の前で回転させると絵が動いて見える「おどろき盤(フェナキスティスコープ)」や、みんなで描いた絵が1つにつながるアニメーション作りなど、どれも映画やテレビ制作の原点を手作りおもちゃで再現できるプログラムになっています。切り貼りしながら、絵を描いたり、色を塗ったりと簡単にできるプログラムも多いので、3~4歳くらいでも参加できます。

取材に協力してくれた小学生の男の子が作ったピタゴラ装置。夏のアイテム満載で遊び心たっぷり

今回は、人気のプログラム「ピタゴラ装置をつくろう!」を取材しました。
ピタゴラ装置とは、身の周りにある道具で作るからくり装置のことで、電力は使わず、自然の運動エネルギーを利用して動かします。
用意された道具はみんな同じでも、作る人によって、形も仕掛けも全く違う装置ができるのが面白いところ。とにかく高く積み上げて高低差のある装置を作る子、細かい仕掛けを作る子、机や椅子まで使ってダイナミックな装置を作る子など、実にさまざまです。
ピタゴラ装置作りセットの中には、季節のアイテムが含まれているのもポイント。今回は水鉄砲、サングラス、ビーチサンダル、ラムネ容器などが入っていました。
各テーブルでは、家族がわいわいピタゴラ装置作りに取り組んでいます。子どもよりパパが夢中になるシーンも見られました。

「ピタゴラ装置をつくろう!」ではビー玉の動きを撮影するまでがプログラム。撮影のコツもしっかり教えてくれます

映像ミュージアムでは、コロナ禍でもおうちで映像工作が楽しめるように「at home」という動画を配信。
子どもたちが楽しめるよう一つ一つプログラムを考えているという、同ミュージアム教育普及担当の仲本有里さんは、「おうちにあるものを使って簡単にできる工作で映像のしくみなどを学べるプログラムになっています。自由研究に活用できるメニューもたくさんあります」と紹介してくれました。

◆取材を終えて

彩の国ビジュアルプラザは、実際の撮影から編集・制作、作品上映まで一貫して行っている施設なので、撮影現場に出合えることもあるといいます。リアルな体験プログラムが充実しているのは、映像制作の現場でもあるからなんだと感じました。「写真や動画撮影はめっぽうヘタだけど興味はある」私にとって今まさに学びに行きたい場所でした! 

取材日:2021年7月18日
小林聡美